日々の活動報告

レスキュー案件

2021.01.16

4年の月日が過ぎていた。

いつの間にかすでに4年が経過していた
《砂川多頭飼育放棄案件》
2日ほど前に電話が鳴りました。
闘病されて入院していた飼い主さんのMさんが
お亡くなりになったとのことでした。
現在、猫達の面倒を見ているSさんの心中はいかばかりなのか、果たしてどう声をかけていいいのか私にはわかりませんでした。
雪の結晶
雪の結晶
雪の結晶
この案件は一筋縄ではいかない多頭飼育案件でした。
元は金銭的にも余裕があった飼い主さんが、
お手伝いさんを雇ってまで繁殖させて沢山の猫達を飼っていたのです。
そのうちに大きな病気を発症し、手術代や診療代で立ち行かなくなり当団体に相談が入りました。 
この時のことは忘れることはできません。
猫の数は80匹くらいと思われていましたが、蓋を開けてみると結局繁殖が繰り返され、頭数は120匹に膨らんでいました。
Mさんは札幌のススキノでバブル期にサパークラブを経営されて、中島公園で繁殖した野良猫を
保護して砂川に移住していました。
とにかくプライドの高い方で、
最初のレスキューに入った日、私達は図らずも警察を呼ばれる事態に陥ったのです((((;゚Д゚)))))))
『帰り際に猫とのお別れをさせてくれなかった』

という理由でした、、、
トラブルは続き、一時レスキューを諦めたこともありましたが、その度に猫の世話に明け暮れていたSさんから謝罪と猫のレスキューの依頼が入ったのです。
猫の為と思い直しMさんのご機嫌を伺いながらの活動となりました。
当時、北海道で初の不妊手術の専門医
《Mobile Vet Office》の大門先生とのご縁を頂いたお陰で、出張手術することでどうにか繁殖を止めることができました。
その後、数回に渡り猫達をレスキュー
残ったFIVキャリアや人馴れしていない猫達20数匹が現地に取り残されていましたが、頭数も減っていたこともあり時間をかけて引き出すことにしたのです。
Sさんとは連絡を取り合って、定期的に餌を送ったり現地にたまに掃除に出向いたり、何かあれば動けるようにしていました。
名寄や、美唄、近隣のレスキューが入る度に
砂川の猫達のことを思い出してはいましたが、
気がつけば4年の月日が過ぎていたのです…
この砂川案件に時にかかった医療費は180万に膨らみ、当時赤字経営が続いていたツキネコの活動費も逼迫していました。
あれから4年。
よくぞここまで持ちこたえ回復してきたと感慨深いです。
これも当団体への支援、応援してくれる皆さんの
お陰なのです。
雪解けの頃合いを見計らって
砂川に状況確認やお掃除、猫達の引き出しに
行きたいと思います。

◉現在、砂川案件の猫は全て譲渡、永年預かりされています。