日々の活動報告

レスキュー案件

2020.07.09

行政と協働案件スタートしています。


『ご申請いただきましたチケット申請につきまして、 厳正なる審査の結果、「採択」させていただくこととなりました。 
つきましては、多頭飼育崩壊用(行政枠)チケットを下記の通り発送致します。 』


千歳市 江別市で起きた多頭飼育崩壊案件に関して
《公益社団法人 どうぶつ基金》さんより
猫達の手術に対して各行政(千歳市、江別市)に対してチケットが発行される運びとなりました。

当団体でもTNRチケットの申請をして毎月20枚ほどチケットを発行していただいていましたが、
実は多頭飼案件で使用させて頂くのは初めてのことす。

というのも多頭飼育案件に関しては、相談者がギリギリの状態になってから相談を受けることが殆どでした。
その場合生殖制限を急がなければならないことが多く、そこから申請をしてもタイムロスが生じる為に申請までに至らなかったことが多々ありました。
また申請しても案件によってはお断りされる場合もありました。

どうぶつ基金さんも全国から膨大な申請の相談があるので当然のことだと思います。


今回は同時期に道内から4案件
多頭飼育崩壊の相談があり苦慮していました。
大きな案件を引き受けできる団体はそうたくさんはありません。

今回千歳市、江別市と協同で動けることになったのには理由がありました。
人間側の問題があったからです。
劣悪な環境で近隣からの苦情もあり、市民生活衛生課の職員さんへ繋がり現場対応してもらうことができました。

多頭飼育崩壊現場の現状を見て体感してもらえたことは本当に良かったです。
あの独特の匂いや不衛生さは現場に入った人でなくてはわかりません。
猫達の糞尿による悪臭
ゴミ屋敷となった部屋は虫の繁殖の温床となります。
飼い主は勿論のこと近隣住民の体調まで崩れかねません。

猫達の処遇や里親探しまでの流れに関しては民間団体である当団体の負担の大きさに驚かれていました。

振興局や保健所さんにもお声がけしてもらい、
この度協働することができたのです。

*土曜日にも関わらず集まって頂きました。

『どうして今まで保健所や振興局と連携が取れなかったの?』


誰でもそう思いますよね。

公平性 

これが厄介な問題なのです。
行政としては公平性の観点から、相談を受ければば全部受けなければならないという大きな壁がある為踏み出すことができないのも理由のひとつのようです。

これまでも何度も保健所や振興局に、野良猫の繁殖地域の問題
多頭飼育崩壊問題が起こるたびに相談をしてきましたが、公平性の視点から地方の場合は相談さえも受けてもらうことはできませんでした。
しかも人間の問題ではなく未だに『モノ』として扱われる犬猫達。
どうしても人間の問題が優先されて、動物は二の次三の次
問題にすらされないのです。

こうなると
保健所や振興局に文句が向かってしまいがちですが、現場の職員さんが悪いわけではありません。
まして、昨今のコロナ禍で保健所さんも
動物どころではないのですから、、、
行政も一般市民の民意を受けて動くのがお仕事です。
しかしながら
動物に全く関心のない方
動物を大切にできない一般市民も沢山います。
《野良猫》や《カラス》など、嫌いなものは排除する習慣がどんどん広がってきた様に思います。
愛護動物である『猫』を野良猫化してしまったのは人間なのです。
責任は人間が取らなければなりません。
今後は北海道の動物愛護団体として、
行政と連動して問題解決できるように取り組んでいきたいと思っています。
そしてTNR案件等でお世話になっている
《どうぶつ基金さん》を応援するべく
クラウドファンディングなどで些少ですが寄付もさせてもらっています。
自分たちだけが受益するだけではなく、NPO団体として循環の法則を心がけています。



来週はいよいよ
2つの大きな案件の解決に向けて頑張ります!!