日々の活動報告

レスキュー案件

2023.11.26

小樽市 「鳥小屋」の猫たち

例年にない雪虫の大量発生に驚かされている
北海道です。

先日、月虹山荘の冬支度を終え昨日は札幌市内もかなり冷え込み積雪となりました。
来週は札幌から220キロはなれた羽幌市の多頭飼育案件。
以前から相談のある岩見沢市の多頭飼育案件の猫達のレスキューが待っています。

ブログではお伝えきれていなかった案件があります。
小樽市花園地区の多頭飼育崩壊案件です。
遡ること4ヶ月ほど前、猛暑の7月28日の金曜日。
小樽での出張手術の合間に、かねてから振興局より相談のあった案件へ出向きました。

坂の街小樽らしい風景の中にひときわ異彩を放っているお家がありました。

猫屋敷=ゴミ屋敷
定番とも言えるその佇まい

*すでに振興局の職員さんとゴミ屋敷の猫達のお世話に小樽の《cat life support小樽》のメンバーが通われていて、この日もサポートしていただきました。

すでに入院されている主人のいないこの家の猫達の世話に、
ボランティアさん達が通ってくれていたのです。

『この中に入るのか、、、』

茹だる様な暑さの中、玄関で息をのんでしまいました。
夏の多頭飼育崩壊の厳しさは、その独特の臭いや
湧き出てくる虫達です。

玄関もゴミで埋もれていて人が1人通れるか否か、、、

恐る恐る足を踏み入れると積み上げた『物』の山が崩れ落ちてくる勢いでした。

居間に入って驚いたのがケージの中に押し込まれた猫達です。

錆びついて不衛生なケージは1段で狭い上に鳥籠と思われるケージも。。。

どれくらいの間この様な状態で飼われていたのでしょう。
これなら外で暮らす野良猫の方がましです💢💢

入院している飼い主さんを責めたくはないですが、これはもう動物を飼う資格が無いと言わざるを
えません。

それでも最初はこんな風になることとは
思ってもいなかったと思います。

どこで歯車が狂ってしまったのでしょう。

『一刻も早く連れ帰ってあげよう。。。』

鳥小屋なみの小さなケージで生きてきた猫たち。
物とゴミだらけの薄暗い家の中、そして身動きの出来ない小さなケージで過ごしてた子たち。

10匹を超える猫たちがいると言われていた現場では私たちが入る前に亡くなった子もおり結果7匹を引き出しすることになりました。
猫達をレスキューして、潮祭り前日で観光客でごった返す街の喧騒を尻目に、
私達はこの日4件の相談に走り回り小樽市を後にしました。

猫達の健康状態は思った以上に悪く、健康ケアには時間がかかりました。
それでも人が好きで擦り寄ってくる猫達を見ると切なくなるばかりです。

この猫達の費用に関して小樽市に相談をかけていきましたが現状では無理に等しいです。
何年間もの間小樽市の案件を100件以上受けてきましたが、費用負担はほとんどありません。
観光客で賑わい華やかに見える小樽市ですが、財政難は否めず多頭飼育案件や
野良猫の餌やり問題や飼育放棄案件の相談が一番多いのが小樽市なのです。

残念ながら遅々として進まない動物関連の行政との連携。
民間団体や個人ボランティアの必死の活動でレスキューしているのが現状なのです。

私達はこれからも諦めずにに声を出し続けていきます!