日々の活動報告

日々のこと

2016.10.24

命の線引き。

1匹、また1匹

次々と捕獲器で保護されていく子猫達。
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なんと、1日半で7匹の子猫全てを捕獲したKanacoさん。

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最後の子猫の捕獲は朝の5時
相変わらずな行動力
話は1ヶ月ほど前に遡ります。
近所で野良猫の親子を見かけるようになっったKanacoさん。
ある時餌やりさんとバッタリ出くわしお話を聞きました。
ご自身が以前にツキネコで相談して野良猫親子を捕獲⇨里親探しをした経験があったこともあり、餌やりさんにアドバイスしたそうです。
餌やりさんが相談に見えられましたが、
何か温度差は感じていました。
年配者なのでさすがに自分で全て行動するのは難しいだろうとのことで、全面的にKanacoさんがお手伝いすることになりました。
*こんなラッキーなことはなかなかありません。
いよいよ捕獲開始準備でスタートするという前日、いきなり
「やっぱり辞めたわ。なんであんな言い方されてまでしなきゃいけないの。
このまま餌やりだけにするわ」と言い出したそうです。
代表の私の物言いが気に入らなかったこと。
金銭的な負担が納得いかなかったようでした。
『吉井さん、いつも相談でこんな思いをしているんですか?』とKanacoさん。
相談者との意識の違いや温度差を埋めることに労力を使うことも多く、このようなことは日常茶飯事です。
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《この寒空で凍えてた猫たちをやっと助けることができると》と思ったKanacoさんは悔しくて涙が出てきたそうです。
 残念ながらどんなにお膳立てをしても、
一歩を踏み出すことがなかなかできない方も多いです。
悔しい思いをしたものの餌やりさんが増やした猫の保護全てを彼女が背負うことも
できず諦めかけていた時、
餌やりさんから再度連絡が来たそうです。
その猫たちを気にかけていた方がいて、そのうちの1匹の里親になりたいので捕獲して欲しいとのこと。
医療費も負担できるとのこと。
今度はKanacoさんと直接連携を取り合い
保護⇨里親探しすることになりました。
先日、さっそく捕獲器をお届けに行きました。
ヨーロピアンアンティーク調のお洒落な美容室のオーナーでもあり、お子さんもいる主婦。
美容室の窓でモデルのように佇んでいるのは。。。
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ルノ(ようてい)

当団体の保護猫 ニセコから保護された(ようてい)を一時預かりしてくれてそのまま里親になってくれました。
現在ルノという素敵な名前になっています。

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先住犬のチョコラブのミルちゃんとも

仲良し

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素敵な1枚です照れ照れ照れ

お店にピッタリとマッチしているルノ。
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もふもふでしたピンクハートラブラブ
哺乳ボランティアもしてくれたりと、精力的に私たちの活動をフォローしてくださっています。
そんな彼女ですから、今回のことも手際よく動いてくれました。
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7匹全ての猫を捕獲⇨すぐに病院に連れて行き、健康チェック。
その後バトンタッチしてこちらで引き受けました。
シラミ、回虫、猫風邪の症状が出ていますのでしっかりケアしていきます。
子猫はこちらでお引き受けして、母猫の捕獲もする予定です。
TNRか迷っていましたが、母猫がラグドール風の長毛ミックスで里親が見つかる可能性が高いとのこ。
しばらく美容室で順化できそうなので
タイミングを見て保護予定です。
今回は里親になりたいとう方から医療費にと2万円寄付して頂きました。
そして肝心の餌やりさんからも、どうにか1万円負担してもらえたそうです。
このところ一気に冷え込んだ札幌。台風台風
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猫風邪でグシュグシュな上に
シラミ、回虫のオンパレードゲッソリ
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おかげさまでウイルス検査は陰性 グッド!

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まだ怯えていますが、この美しい猫たちは
人気が出そうですね。
今回はKanacoさんのパワーであっという間に保護することができましたが、
餌やりさん問題はなかなか根深いです。
《餌やり》=不幸な命が増えるという
図式を説明しても
高齢者には理解してもらえないことが多いです。
『可哀想だから仕方ないじゃない』
『お腹すかせてるのほっとけないでしょ』
それじゃ地域猫として一代で全うさせてあげませんか?
とアドバイスしても
『なんで野良猫にお金をかけなきゃいけないの!』の堂々巡りです。
せめて行政で繁殖力の強い野良猫に対して
避妊、去勢に助成金が出ると、もう少し迅速な行動ができるのですが。。。
現在は社団法人【どうぶつ基金】さんの
TNRチケットを申請して月に5枚発行していただいています。
ただ、相談者さんがいざとなるとリリースすることに躊躇され保護することも多く
チケットが使えないことも多いのです。
やはり北海道の冬を越冬させることを考えると辛い気持ちもわかります。
どれだけの野良猫がいるかと思うと、自分達でさえ躊躇することも多いです。
野良猫問題は一朝一夕に解決できるものではなく、今後の大きな課題です。