まさかのゴミ屋敷③
お腹が空いているはずの猫達
心を鬼にしてご飯は置いてきませんでした。
1日でも早く捕獲をしたいからです。
飼い主さんが倒れて家に残された7匹の猫。
飼い主さんが倒れて運ばれた病院先の看護師長さんからの依頼でした。
1日目に管理センターの職員さん達が目視できた3匹の猫と1匹の犬を捕獲。
その後私が捕獲器で3日で4匹の猫を捕獲しました。
残りはあと1匹。
実は捕獲器は20台位あるのですが、ほぼフル回転で2台しか残っていなかったのです。
そしてこのような重い案件は自分で動くのが吉井流です。
そりゃ、誰だってこんな場所に行きたくもありません。
100匹近くの猫のケアや店の清掃でスタッフも毎日精一杯です。
『気』を感じやすいので塩を一袋買って行きましたが、気休めなくらい室内は酷い状態です。
帰りの車の中で涙がジャージャーと流れてきます。
悲しいとかではなく不思議なのですが、自分の力で浄化している感じです。
気になって看護師長さんに連絡を入れたところ、飼い主さんは危篤状態に陥っているようです。
うわごとでも動物のことを口に出してくれたのが、せめてもの犬猫への罪滅ぼしだったと思います。
あのままでは、ワンちゃんは間違いなく死んでいたでしょう。
こんな悲惨な状況をお見せするのは、
誰にでもなりうる可能性があるからです。
精神を病んでしまうとあっという間に片付けられなくなります。
普通のことができなくなってしまうのです。
今では元気印の私ですが、更年期の2年間は外出することもままなりませんでした。
そんな自分が嫌でどうにか這い出して今に至ります。
現代の日本では心の病気が蔓延しています。
生活保護もどんどん増え続けています。
どうしてこんな国になってしまったのでしょう?
もっと毅然とした国だったように思います。
弱い人=生活保護の構図に
疑問を抱くのは私だけでしょうか。
猫を通して見えてくる問題がたくさんあるのです。