日々の活動報告

日々のこと

2022.10.04

オホーツク総合振興局より引き出した《ふみさん》のこと。

飼い主さんの事情で
網走保健所に収容された
16才のふみさん。

目は白く濁り、口周りは
ヨダレで黒く汚れ
不安そうな顔で写っている
この子の写真を見て
いても立ってもいられず
代表の吉井に相談しました。
北海道は果てしなく広く札幌から猫達が収容されている
網走までは350キロ
時間にして車で8時間弱????
地方の保健所の猫達をどこから引き出すかは
本当に苦渋の選択です。
代表とスタッフで話し合い、どうにかリレーができないか、
相談していたところ北見の愛護推進員さんが頭に浮かびました。
ツキネコのオープン時にボランティアをしてくれていたWさんです。
すぐに連絡したところとても喜んでくださり、引き出しの手配をしてくれました。
しかも仲間の推進員さんが網走から旭川まで搬送してくれるとのこと。
9月26日 
ふみさんは頑張って札幌まで車に揺られて辿り着きました。
そのまま、我が家へ。
目は緑内障ですでに視力は
失っていて耳もほぼ
聞こえていないようです。
匂いだけが頼りのふみさんが
高齢になってから
長く暮らした飼い主さんの元
を離れ、知らない場所に
連れていかれ
どれだけ不安だったか…

家にきてまだ1週間ですが
見えないながらも匂いを
追って私の膝に上り
顔面に頭突きして甘えてきます。
トイレの失敗は1度もなく
用意されたベッドは
取り敢えず全部を使ってみて
一番気に入ったベッドで
ぐっすり眠り目が覚めて
寂しくなったら
鳴いて私を呼びます
知らない場所なのに…
知らない人なのに…
一生懸命、甘えてくる
この子が健気で…
この子を手放さざるを
得なかった前の飼い主さんの
事情はわかりませんが
こんなに甘えん坊の
ふみさんはきっと大事に
されていたんだと思います

出来ることなら
最後まで生まれ育った家で
暮らせる子が増えますように
高齢でも
ハンデがあっても
一緒に暮らしたいと思う人が
増えますように…
猫管理スタッフ
木戸口

*追記

ふみさん1匹だけではもったいないのでWさんからの提案で
収容が長くなっていた2匹の猫も一緒に引き出すことになりました。
ウイルス検査の結果はFIVキャリアでしたが、おっとりしているので
里親さんも決まるかと思います。

札幌市は保護団体も個人のボランティアさんも沢山いて、

色々な問題が解決できる様になりました。

しかしながら地方の問題は一進一退です。

世界情勢や、様々な出来事が凄いスピードで変化していく時代ですが、

残念ながら愛護動物を取り巻く問題は立ち遅れている現状です。

コロナ禍の中、ペットショップには人が溢れ、メデイアはこぞって

動物のことを取り上げた番組だらけです。

当団体にも沢山の里親希望さんが来てくださるのは

とても有り難いことではありますが、

適正飼育の意味をしっかり理解しているのか

判断に悩むことも多いです。

最後まで責任を持つということ。

一時の感情に押し流されず動物と向き合うこと。

私たちは地道に訴え続け啓蒙していきます。

代表 吉井