多頭飼育崩壊案件の今後。
私には頭を悩ませている案件がたくさんありますが、その中でも解決が難しいと思われる案件がありました。
《蘭越多頭飼育崩壊案件》
こちらはすでに着手してから3年目を迎え、膠着状態が続いていました。
高齢の飼い主さんのご主人が入院
雪深い農村地域での生活はもう無理な状態でした。
『残りの猫を引き取ってほしい』
何度となくかかってくる電話に、何とも言えない気持ちになっていました。
この案件は最初に費用の負担1万円のみしか頂けませんでした。
毎回、現地に出向き 何十匹もの猫を引き出し避妊去勢をして里親さんに繋げてきました。
猫たちは半外飼いの為、野良猫気質が強く捕獲するだけでも大変だったので順化にも時間もかかり苦労しました。
たくさん産まれていた子猫たちは身体が弱く医療も膨大に膨らんでいきました。
どうにか猫たちの数も落ち着き、残り数匹の猫は老夫婦で面倒見てもらおうとしていた矢先に二人とも体調を崩し入院。
今まで全くこの案件に向き合ってくれなかった家族から連絡が入りました。
『親がいよいよ家を出ることになったが、冬になり餌やりにも行ける状態に無く猫をどうにかしてほしい』
経緯を書くとたったの2行程ですが、かなり葛藤とせめぎ合いがあり心境も複雑でした。
猫のことを考えれば引き受けざるを得ないですが、あまりに身勝手すぎる内容に何度も断りを入れたのですが、、、
最終的には当方が折れる形になり、5匹と言われたうちの3匹を取り敢えず引き受けることになりました。
検査の結果2匹はFIVキャリア
1匹は高齢で健康状態も悪いとのこと



ご家族にはどんなに時間がかかっても良いので、当団体が負担した医療費分は支払うように約束させてもらいました。
砂川の多頭飼育崩壊案件では120匹
180万円の医療費がかかり、現在飼い主には月1万づつ返済してもらっています。
15年かかります…
飼い主さんか、代表の私がこの世からいなくなってるかもしれませんね(;゜0゜)
先月から着手している岩見沢多頭飼育案件
本日で全ての生殖制限を終わらせました。
こちらも飼い主は高齢者で金銭的な負担をする気は全くありません。
相談者の娘さんが一生懸命に向き合ってくれていますが、やはり知的障がいがあり金銭的な問題の話し合いまで行かないのです、、、
当団体が全ての医療費の負担を肩代わりをせざるを得ない現状です。
このような多頭飼育案件を引き受けれる団体はそう多くはありません。
ただ、このような案件は水面下にどれほどあるか
考えただけでも恐ろしいです





ツキネコ北海道はこのような問題に向き合い、
解決できるようなシステムを構築していきたいと考えています。
蘭越からきた猫たちは環境の変化に戸惑い
ひたすらじっとしています。
いつか心を開かせのんびりした生活をさせてあげたいです。
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