苫小牧市多頭飼育崩壊 壁に入り込んだ29匹の猫たち①
と保護猫数が最高頭数を叩き出しているツキネコです。
なかなか日々の活動を報告出来ていませんが、様々な案件をブログに載せていきますね
2024年 苫小牧市多頭飼育放棄案件
苫小牧市は北海道内でも相談が多い地域のひとつです。
特に多頭飼育案件は、これまで3件・49匹を受けています。
先日、『苫小牧市役所 環境生活課』より相談があり高齢者による多頭飼育崩壊の相談がありました。
今年は多頭飼育案件の相談が続いており、2024年はこれで7件目・・・
この時点でツキネコ北海道の保護数はパンパン。
保護団体がキャパオーバーになってはならないと思いながら、日々保護頭数を調整しています。
まずは、現地調査として猫たちが暮らす場所へ市役所の関連部署担当者立ち合いのもと向かいました。
飼い主さんはこの劣悪な環境がで寝起きしており、生活は破綻しています。
猛暑のこの日、
電気、ガス、水道のライフラインも止まっており、夥しい蠅がたかっていました。
人間らしい暮らしは出来ていません。
こうなってしまったのは飼い主さんですが、行政各機関がどうにかまともな生活を取り戻す為に動き、
猫の事はツキネコ北海道へ相談されました。
『 行政が動いているのに、動物行政は動かないの? 』
誰しも疑問に思われませんか?
北海道には今年の春に、初めての愛護センター《あいにきた》が完成し稼働をスタートしました。
苫小牧市はまさに管轄内で、本来であれば愛護センター・振興局・保健所が表立って動くような案件なのです。
私たちも、市役所から相談があった際に各所に連絡したか確認をしたところ
断られました。
とのこと。
愛護センターが稼働始めたのに、全員が困っている案件は動かない?動けない?
いつまで民間の愛護団体頼りになるのでしょうか?
もちろん、収容数に限りがあったり、人手不足の観点から出来ない事があるのは理解しています。
行政だからできる事、民間だからできる事、動物福祉でも他と同じだと思います。
ただ、今後も起こるであろう社会問題である多頭飼育崩壊案件や飼育放棄は、動物行政は何もしないままなのでしょうか?
今回の案件、愛護センター・振興局・保健所の職員さんは誰一人として打ち合わせにも、現場にも来ませんでした。
ツキネコ北海道は、複数の保護シェルターや預かりボランティアさんがたくさんおり、多頭案件のレスキューは可能です。
酷すぎる環境から引き取れば終わりではありません。
保護した後に、かかる労力も時間もお金も想像出来ないほどたくさんあるのです。
今回は市役所の皆さんも搬送に頑張ってくれましたが、いつまでこの流れで終えるのだろう?
と疑問しか残らなかったのです。
苫小牧市役所 環境生活課の職員さん達も同じ気持ちになってくれていて、
北海道の動物行政を変えていかなくてはならないと強く思ってくださった様です。
法律、条例、制度 と、行政機関には様々な制約があります。
毎回、そこにぶつかり、私たちが苦労疲弊してまでする事なのか、
このタイミングで考えていければと思っています。